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375話
【羊の要約】
by hitujitonekoto
| 2018-01-21 09:51
| 新聞小説を読む「国宝」
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Comments(9)
読者の心に溜まった澱が、やっと俊介の口上によって明かさ清められていきます。
そうですよね、お父さんのことどう思っているか聞きたかったことです。 一豊が、赤ん坊の時に亡くなった兄のことを知らされていないことはないと思いますが、父の慟哭をその肩で一身に受けていることが伝わります。 この言葉でしか表せないほどの、父親の胸で息絶えた長男への思いは無念の極みだったのでしょうが、 「殺した」にはちょっと驚きました。 愛するかけがえのない命を亡くした時、人は自分のせい、自分が悪かったとしか思えず、その後悔から解放される日は死ぬまで来ない懺悔の日々であることを改めて思います。 豊生は突然死でありそういう運命であったこと、傍にいた俊介のせいでも、仕事に出ていた春江のせいでもないと、抱きしめどんなに慰めてもそれは当事者には通じないことなのです。 コメントって不思議です、いつも書きながら胸がいっぱいになるのです、書きながら…。 口上の並びの一つ空いた席がありました。 この襲名披露を一緒に勤める豊生の席が、俊介と一豊の間に空けられていました。 この晴の日に、逃げた自分の弱さと甘え、そして鉄槌のように自分に出来湧いた父と我が子の死を告白するとは・・・。 「韃靼の夢」はこうして終わりました。
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muichibutu
at 2018-01-21 11:35
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いよいよ始まりました。
が、俊介の口上、少々疑問がありますね。口上では親不孝の部分だけにして、親不孝を詫び、これからの決意を述べる、で良かったような。長男の死については触れないで、自分の心の中にだけ仕舞っておく方がよかたような気がします。 ここまで触れられると観客も心の持って行きように困ってしまう。特に一豊くんには重すぎるのでは? 本章は本日で終わりと思うが、明日から本当に場面が変わるのかな。とすると、なんか中途でちょん切られたような気がするなあ。
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ブルーハート
at 2018-01-21 14:36
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乱入!
ブルーハートです! 「辛かったわねぇ」と、涙をぬぐうのは 先代白虎からのご贔屓筋。 「えっ、マジぃ?」と、顔見合わせる 虎助ファンの歌舞伎女子達。 舞台下のカメラマンは、 涙で剥げた化粧をズームアップ! 「これだから、TV屋稼業はやめられねえ」 と、ディレクターはほくそ笑むだろう。 眩い金屏風の前で起こった 想定外の大ハプニング⁉︎ かどうかは知らねえが、 やっぱり「突き付けた」ね、作者は。 こんな役者いねえだろ! こんな口上はねえだろう!と。 「罪深い人生と、道を踏み外した過去と、 向き合い、闘いながら、芸一筋に精進して参りました。 人の心を知り、世間の情けに泣いた。 そんな男の芝居が舞いが、皆々様のひと時のお楽しみとなりましたら、幸甚に存じます。 今後とも更に芸道に精進してまいります。 隅から隅まで、ずずずいーっと、御願いたてまつります」 さあ、座ってる場合じゃねえ! 立ち上がっての大拍手! って、(青)だけじゃん(-_-) 羊サロン御一行様も賛否両論分かれる所かと。 丁度昨日、無一物様発鮎子様受けの「阿国」の話しが有りましたが、河原で念仏踊りの阿国も、 恋人が若い女と逃げた悔しさを、 見物人にぶっちゃけていたのでは? 新白虎は識っている。 観客を常に目上に扱う かつて身分の低かった「歌舞伎役者」のルーツを。 いねえよな、こんな役者。 だから、小説に書くんだよな。 という所で時間切れ(何やってんだよ) ごめんなすってーっ!m(_ _)m
俊介の嗚咽、会場を満たすすすり泣きが聞こえて参ります。
涙なくして読めない回。それ以上に感想はありません。 鮎子さん、あまりにも大きな悲しみの代償として、俊介は亡き父親の思いを理解し、内省し、客に伝えるまでに成長したこと、見届けました。 それでも長男を喪った悲しみと自責の念は癒えず「初日の今日だけは、私と一豊、そして長男、豊生の三人で、この襲名披露を勤めさせて頂きたいのでございます」との言葉で結ばれています。何か深い意図があるのか、それとも豊生がここにいるつもりで演じるという決意を表したものなのかわかりません。けれど、今日は俊介の気持ちが伝わり、共に涙したことだけで良いでしょう。 ●●● ブルーハートさん、見事な口上の結びです。お涙頂戴ありがとうの世界、日本人ならぐっときます。 羊さん、猿之助の口上はYouTubeに上がっています。ザ・フォーク・クルセダーズ 新結成 解散 でgoogleで動画検索をかけると出てくると思います。いつ消されるかわかりませんので、お早めに。 無一物さん、骨董は良くわからないのですが博物館を巡るのが趣味のようなもの。見るのはそのときどき。南方熊楠だったり、ロートレックだったり(チケットがあったのに行かないうちに終わってしまいました)いろいろです。 昨年、出光美術館の岩佐又兵衛の源氏絵巻展や仙厓の禅画展があったのですが、源氏物語や禅のセンサーが組み込まれていないものですから、良さがあまりわからず残念でした。「禅などわからなくても、仙厓は可愛いじゃないか。自分で感じるだけで良い」と思っていましたけれど、ある程度のご指南があるといいなあ、と思いました。
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muichibutu
at 2018-01-21 19:18
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うっ、旗色悪いな。
俊介! 男はな辛い時こそ辛さをグッと飲み込んで何もなかったような平静な顔しとくもんだ。 顔で笑って心で泣いて。武士は喰わねど高楊枝、男心と秋の空、あっ、これは違った。 と言いたいところだが、俊介の魅力って、案外このような繊細なところかもしれんな。
ブルーハートさん、
「新白虎は識っている。観客を常に目上に扱う、かつて身分の低かった『歌舞伎役者』のルーツを」 ブルーハートさんは詳しくご存じなのでしょうね、俊介の学者コールを以前から盛んにされていたのはここに来るのかと、つながってきました。 そして当然ながら、作者も巧みです。 出奔の一時期、俊介に文献を片っ端から読み漁らせるに至る出会いを作りました。 私は、この時俊介は古典のルーツに触れ、芸能の世界の奥深さに震撼し、1700年から続く役者の家に生まれ育ったことに改めて士気を高めたことだろうと、その程度しか読めませんでした。 「三味線を弾き、男の格好をして歌い踊る新機軸で皆の喝さいを浴びた『お国歌舞伎』のこと」 「実は資料に数行しか出てこないこの女性は、確かにそういう女性はいたようだが名前は定かではないということ」 昨日鮎子さんも「相当色っぽい…」と書かれていましたが、 「この出雲阿国と伝わっている女性は風紀を乱してまかりならないと取り締まられ、色を売る女の舞台が禁じられたことで女は舞台に立てなくなり女歌舞伎は一応なりを潜めたこと」 でもみんな芸能好きなのですね。 女がだめなら男でと、前髪下した女装の江戸版ジャニーズ少年たちは若くてぴちぴちしてこれまた大ヒット、少年たちは買いあさられます。 慌ててこれもダメ出しされ、次は前髪そり上げた少しトウが立った野郎歌舞伎の登場ですが、どんなに取り締まっても河原乞食は踊りと芸と色を売っていたということ」、 この河原乞食という辛辣で差別的な呼称は、幕府から見ると士農工商にも属さず、そのくせ歌って踊って大金を稼ぐむかつく奴らということでそう呼ばれたらしいのです。 最も河原乞食的な最下層の人たちが、買われることを覚悟して入った世界のようです。 能も狂言も何百年という歴史を持つ芸能の世界はこういう隠微な背景を抱えているので、ぞくぞくするような魅力を醸し出すのかもしれないなーと思います。 ブルーハートさんの前述の「ルーツ」のところが、俊介に文献をむさぼり読ませたことに物語にガチッと吸い付きました。 あり得ないと思わず思うこの口上ですが、これが俊介が尋ねて問いかけて見つけた全てであるとしたら、自分を脱ぎ捨てる場はこの場以外になかったのでしょう。
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鮎子(A T)
at 2018-01-21 20:43
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襲名披露の口上を述べるのに、自分は世界一の親不孝者であり、弱さゆえ子供を死なせてしまった=殺した父親だと言わずにはいられないのが、俊介という役者なのでしょう。
感情が豊かというのか、繊細というのか。 芝居では、極限状態でものすごいエネルギッシュな表現を要求されることもままあり、理不尽な目に遭って凄まじい恨みを募らせる場面もあります。 俊介が業を演じるのがうまいのは、日常でも心のままに思いのたけを語ることができるからではないでしょうか。 逆に喜久雄にはこのように人前で感情に溺れることはできにくい。それが、端正で品格がある芸風につながるのではないかと思います。
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鮎子(A T)
at 2018-01-21 21:10
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白虎(先代)は、俊介が生まれた時50歳近くなっていたと思います。平均寿命も今ほど長くなかった頃、特に親をなくすのは首を取られるのと同じ?でしたか、そう言われる歌舞伎の世界、俊介に早く一人前になってもらわなくてはという気持ちが白虎にあり、厳しくなった面もあったのかもしれません。
白虎が人気役者になってから生まれ育った俊介は、将来今までとは全く違った苦労をすることになるとは想像がつかない呑気者でした。 細かいことを言えば、家も白虎の死後は借金のカタ として三友に取られることになっており、俊介も聞かされてはいたようですが、どのくらい実感があったか怪しい気がします。
歌舞伎など全く興味が無かったのに、今さら出雲阿国以降の歌舞伎の変遷を知ったところで何の得にもならないのに、omokageさんの書き込みを読むとドキドキします。網野センセーでもこんなにわかりやすく話してくれませんよ、って聴いたことないけど。
ここで感情を抑制できるのが喜久雄。豊かな感情を表に出せることが役者としての俊介の強みと、鮎子さんの説。説得力がありますね。 ブルーハートさんは、口上に立ち上がって喝采を送る一方で舞台下のカメラマンの「しめた」という表情を見落としません。さらに「いねえよ。こんな役者」と冷静な観察者の目を持ち続けられる。 いつもながらの感想で気が引けるのですが、かなわんなあ。 さあ、明日から一年で一番読みたくないモノとの格闘。気が重い。
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